2005 news
ニュース12月その2
寒いね。みんな元気かな?今年もあっという間だった。今年もやはり波乱万丈の一年だったよ。僕の伝記書いたら、話題には事欠かないだろうね。いや、伝記になるような人間にはなるつもりは全くないんだけどね。
2005年は僕の人生において、大きな転機になった一年だった。翻訳家としてスローペースながら歩み始めることができた。音楽のほうはさらにスローな活動になったけど、NHKのトップランナーのオープニング曲や中のSEを手がけることが出来たのは大きかった。ラブラドールも飼い始めたし、花田さんとまた連絡取るようになったし、元章さんとも仕事した。何人かの友達とはぐっと付き合いを深められたと思う。まだまだ書けないこともいろいろあるんだけど、総じて、面白い一年だった。
悪いことや災難は視点を変えれば、自分を育てる大きな糧である場合が多いと思う。僕は全てを肥やしにしてやろうと戦っているし、みんなが自分を憐れむことをやめて、自分を愛して、自分を育てようと思えれば、もっと良い世の中になるのではと思います。
応援したい友達もいます。その友達の力になるためにも、僕は一層、奮闘するつもりです。来年は二冊目の翻訳本も出ます。素晴らしい本になると思うので、お楽しみに。
大河内にチベットで撮った写真をもらった。展覧会で使った大きく引き伸ばした写真で、僕が大好きな写真だ。ありがとう。最高のクリスマス・プレゼントでした。
それではメリー・クリスマス&良いお年を!!
本
アンドルー・ワイル『癒す心、治る力』
親友DATSUN620コヤマがくれた本。何気に読み始めたら、代替医療を総括する素晴らしい本だった。病気になる前にこれを読んで欲しい。病気にならないように生きることは、それほど難しいことではありません。今の医療はどうしても、対処療法になってしまい、なぜ病気になってしまったのかという視点が欠けています。本当の原因を根絶しないことには、いくら表面的に病気を駆逐してもだめなのです。ガンが良い例で、化学療法や放射線や手術で、ガンを除去しても、自分の体がガンを見逃してしまうメカニズムは治療されていません。食べ物や生活習慣で自己の免疫力を強化しないことには、再発は免れないし、再発したなら、同じ方法で治療しても、病気は治りにくくなっています。病気になって初めて対処するのではなく、病気にならないように自分を変えること。それがこの本に書かれている内容です。人生そのものを見つめなおす意味でも示唆に富む本です。
ディック・フランシス『興奮』
ディック・フランシスの作品の中でも傑作の誉れ高い名作。男ならディック・フランシスは一度は読んで欲しいね。主人公たちの不屈の精神に奮い立つこと間違いなし。老人を騙したり、欠陥住宅作ったり、女子供を殺している暇があったら、ディック・フランシス読んで、一から出直せと言いたいね。菊池光先生の翻訳もカッコイイです。
音楽
GRAND FUNK RAILROAD [GRAND FUNK]
まさに獣サウンド。ミシガンの荒くれ者バンドのセカンドアルバム。この粗暴さはまさにミシガンというかデトロイト。ほぼ同時代に同じ土地でMC5がいて、ストゥージーズがいて、ファンカデリックがいて、モータウンがヒット曲を大量生産していたかと思うと、デトロイトマジックを感じてしまう。20世紀末にはデトロイト・テクノという新たなダンスミュージックも生まれた土地。蛇足だけど、エミネムもデトロイトだったね。グランドファンクは3ピースながら、肉食人種の溢れるパワーでどこまでも燃え上がってしまう、男くささ満点のバンドだ。歪みきったギター、バンドのエンジンとなっているベース、妙に突込み気味のドラムが、「大人っぽさ」という言葉から100万光年かけ離れた音楽を奏でています。これでツェッペリンなみに丁寧に録音してたら、ロックの教科書的な地位まで登れたんだろうけど、適当にスタジオで一発録りしてる感じが、あまり深く考えてなくてイイのである。冒頭からこれ以上ないくらいに歪みきったファズギターが火を噴いています。昨今のストーナー・ロックと呼ばれる連中や、ガレージテイスト溢れるへヴィロックのバンドの源流にいるバンドだと思う。90年代のレッチリなんか、音楽表現は違えど、完全に彼らの精神を継いでいるバンドだった。ルックス含め。
PETER GABRIL [SHALING THE TREE]
ピーター・ゲイブリルの1枚目から5枚目までの作品をまとめたベスト盤。彼の音楽を俯瞰するのには良い盤だと思う。ジェネシスで音楽表現を極めた後、ファーストソロは脱力した終末観に満ちた作品を発表、以降、徐々にパワーを増して行き、『SO』で、大ヒット。英国を代表する知的なミュージシャンとなった。一見、多様な音楽性を持つように感じられるけれど、彼の音楽性は一貫したものがある。試しにケイト・ブッシュとデュエットしている『DON’T GIVE UP』を聴いてみて欲しい。彼のロマンティシズムがすぐに伝わるだろう。同時にこの曲一曲だけでも、ピーター・ゲイブリルがいかに真摯に音楽に向かい合い、いかに魂を揺さぶる歌い手であるかがわかると思う。彼が歌うヴァースの部分は4分の3拍子、ケイト・ブッシュが入ってくるサビの一小節前からかすかなハイハットが刻み始め、4分の4拍子に変わる。この演出ひとつとっても、唸らされるのである。正直、20代の頃、もっと激しい音楽表現に惹かれていた頃は、ピーター・ゲイブリルは個人的にそれほど重要なアーティストではなかった。ところが、30代も半ばになろうとしているころ、この『DON’T GIVE UP』や『HERE COMES THE FLOOD』を聴いて、感動を覚えている自分がいる。『HERE COMES THE FLOOD』はこのアルバム用に収録されたピアノ・ヴァージョン。「洪水が来る 血と肉体に別れを告げよう」と歌い世界が滅亡していく様を歌ったこの曲も彼の代表曲のひとつだろう。一層、シンプルなアレンジで、むき出しになった美しさが胸を打ちます。


zoe(今年も波乱万丈だったよ……うちの犬よく寝るなあ)
ニュース 12月
みんな元気かな?
僕は波乱万丈にいろいろありつつも、楽しくアッパーに暮らしています。
元章さんの新作が出ます。その名も『インターネット』。サブラに連載していたインターネット関連のエッセイをまとめた作品で、なんとDVDついています。DVDの方には僕が楽曲を提供しました。元章さんの分裂的な面を垣間見ることの出来る興味深いテイストの映像作品になっています。
本
HARLAN COBEN [TELL NO ONE]
ハーラン・コーベンの作品は他に[GONE FOR GOOD]しか読んだことないけど、今回の[TELL NO ONE]も、すごい疾走感とあっと驚く展開のオンパレードで、エンターテイメントの理想を体現している。妻を殺されて8年、夫のもとに謎のメールが届く。妻は生きているのか?メールには、見張られていること、他言すべからず、とあった。面白かったです。これは邦訳されているので、興味があったら読んでみてください。ハーラン・コーベン『唇を閉ざせ』講談社文庫。ジェフリー・ディーヴァーやデニス・ルへインが、ほめ言葉を送っています。
音楽
ELLIOTT SMITH
エリオット・スミスが亡くなっていたと知って驚いた。同時に彼のあの痛々しいまでの感性は、この世界を喜びに満ちた場所とは捉えられなかったのかもしれないと、妙に納得する部分もあった。それでも何としてでも生き残って、歌い続けて欲しかったと思う。彼のアルバム『FIGURE 8』は全曲名曲の奇跡的な作品だけど、特に『EVERYTHING MEANS NOTHING TO ME』の世界が音もなく崩れ落ちていくような風景は、他の誰にも描き得なかったと思う。この曲だけで、僕はレディオヘッドのセンチメンタリズムが、お遊びにしか聞こえなくなってしまった。ニック・ドレイク、ジェフ・バックリー、そしてエリオット・スミス、シンガーソングライターは夭折するね。悲しいね。
MARK EITZEL [WEST]
いまだ世界と向かい合って歌い続ける素晴らしいシンガーソングライターを紹介します。マーク・アイツェル。彼を好きだという人には、というより、この偉大なシンガーソングライターを知っている人に会ったことはない。彼はアメリカン・ミュージック・クラブ(以下AMC)という素敵なバンドのリードシンガーだった。このAMCは良質で陰影に富んだ素晴らしい歌を奏でる、個人的に大好きなバンドだった。いずれ紹介します。マーク・アイツェルのソロを始めて聴いたのは前世期末で、マタドールから出ていた『Caught In A Trap And I Can't Back Out 'Cause I Love You Too Much, Baby』というアルバムだった。まるで家か練習スタジオで録ったかのような無愛想な音に、まさに宝石の原石のような暗く輝く楽曲が詰まっていた。『IF I HAD A GUN』、『WHITE ROSARY』のような曲の描き出す絶望と美しさが共存する世界に、天才を感じた。やはりニック・ドレイクやレナード・コーエンの血脈上にありながら、マーク・アイツェルにしか作りえない世界を確実に生み出していて聞き飽きない。アルバム『WEST』はREMのピーター・バックの全面的な協力を得て、製作された作品。『Caught In A Trap And I Can't Back Out 'Cause I Love You Too Much, Baby』に比べるときちんとしたスタジオで録音した音がしています。静謐な佇まいに、青く炎が揺らめいているようなかれ独特の世界は健在。
RETURN TO FOREVER [ROMANTIC WARRIOR]
馬鹿テク集団と化した第2期RTFによる、メルトダウン寸前の演奏。アル・ディ・メオラ、スタンリー・クラーク、チック・コリアの3者が、そこまでユニゾンしなくてもという高速複雑フレーズをしつこく決めまくる。しかし恐ろしいのは音楽的なクオリティーも高いことで、決して技術自慢のつまらぬ作品ではない。人力ドラムンベースとも言うべきか。デジタル的に細切れになったフレーズがモザイクのように重なり合い、壮麗な伽藍を組み上げていく。同じ馬鹿テク狂気系バンドにマハヴィシュヌ・オーケストラがあるが、マハヴィシュヌがダークで狂騒的ならば、RTFはプラネタリウム的な豪華絢爛さがある。いずれにしてもすさまじい世界。
STEVE WINWOOD [BACK IN THE HIGHLIFE]
中古が安かったので、懐かしい気分で何気なく買って、聴いて感動した。久々に耳にし、明るくアッパーな精神性に胸を打たれた。ヒット曲『HIGHER LOVE』はもちろん、タイトル曲の豊かさに、本当に買ってよかったと思った作品だった。彼のソロは『アーク・オブ・ア・ダイバー』が大好きで、良く聴いた。そのアルバムに収められている『WHILE YOU SEE A CHANCE』は名曲。明るく生きる勇気に溢れる名曲。一度は聴いて欲しい。

zoe(奮闘中!)
ニュース2005年11月
一気に寒くなってきたけど、みんな元気かな?僕は寒いの大好きなので、毎日良い気分で過ごしています。犬に起こされ、毎朝早いときは6時に、遅くとも8時に起きています。降ったばかりの雪のような、冬の早朝の空気感が大好きです。
親友のDatsunコヤマが、努力を続け、大きく職業を変えました。目標を持って、自分の道を歩むべく頑張った結果がこうして出て、僕も心からうれしいです。僕も一層頑張ろうと思えました。
我が家のやんちゃ娘(犬)が避妊手術を受けました。こうして子供が産めないようにしてしまうことに心を痛めつつ、人間よりずっと短いその一生を、心を込めてかわいがってやろうと改めて思いました。23キロくらいあるのに、夜になるとソファで僕の膝に半身をのせて寝てしまいます。
アマゾンのアソシエイト・プログラムというやつをやってみようと思って、ためしに僕がここで紹介しているものをアマゾンで買えるようにしてみたけど、何だか商品紹介のページみたいなってしまったような感もあり、微妙な感じもしていますが、見慣れないだけかもしれないし、もう少しこの形でやってみます。
本
安保徹『免疫革命』
人間には自らの病を治す力があると主張する、免疫学者、安保徹先生の会心の一冊。人間の血中にある白血球はおおまかに分けて、好中球とリンパ球というのがあり、前者は怪我などを治すのに、後者はガンなどの異常細胞や炎症を駆逐、治癒する働きを持っている。人間の体温調節などを司っている自律神経はおおまかに、交感神経と副交感神経という二種に分けて考えられる。交感神経は目覚めているときに機能していて、副交感神経はリラックスしているときや、眠っているときに活動している。交感神経が強く機能しているときは、白血球の中の好中球が活動し、副交感神経が活発なときは、リンパ球が活発になる。現代人は食の乱れ、ストレスなどで、常に交感神経緊張状態にあり、ゆえにリンパ球が本来あるべき量よりぐっと少なくなっていることが多いという。つまり体内に何か異常が生じても、それを駆逐するリンパ球が足りていないため、ガンなどの病気がはびこってしまうという話。リンパ球を増やすことで、病を自らの力によって癒せるというのが、この作品の主張。家で出来るものとして、爪をもむ方法が紹介されているけど、何よりこの作品が面白いのは、楽しく生きることや目標を持って生きることで、交感神経緊張状態から解放され、病を駆逐できるといっている部分。つまり病は生き方や考え方で退治できる可能性がある。病と闘う心構えを知るという意味で、読む価値あり。僕はこの本を、自力でガンを消した人から紹介されました。感謝感謝。
スティーヴン・ハンター『狩りの時』
アーカンソーの元狙撃兵ボブ・リー・スワガーもの。『極大射程』、『ダーティー・ホワイト・ボーイズ』、『ブラックライト』と来て、本作。詳しい内容は書かないけど、今回も楽しい時間を提供してくれました。上記の順番で読むのがお勧めかな。男の世界。そういえばチャールズ・ウィルフォードもアーカンソー出身だったような。
桐野夏生『グロテスク』
日本が誇る作家、桐野夏生の長編作品。女の業を激烈に描くその手法は日本でも屈指のものだと思う。ハードボイルドタッチの女流探偵ミロのシリーズも傑作ばかりだし、『OUT』、『柔らかな頬』のような単発作品の切れ味も群を抜いている。この作品は東電OL殺人事件に題をとりながら、桐野にしか描き得ない欲望と狂気の渦巻くむせ返るほどに濃厚な世界を展開している。すごい作品。桐野作品に興味のある人は探偵ミロのシリーズ『顔に降りかかる雨』、『天使に見捨てられた夜』『水の眠り 灰の夢』を順番に読むか、単発ものの『OUT』かこの作品をお勧めします。
音楽
NED DOHENY [HARD CANDY ]
スティーヴン・クロッパー・プロデュース。AORの名盤といわれているけど、その底流にはロックやカントリー、R&Bの血が濃く流れている。気持ちの良い聞き飽きない作品でありながら、決して軟弱ではない。作品を乱発するわけでもなく、こうしてクオリティの高いアルバムを残しているところに好感を覚える。ジャケットもいいね。この作品の溌剌としたムードを的確に捉えていると思う。冒頭の曲は、なぜか椎名林檎がカバーしている。こういうセンスは彼女のものなのか、頭の切れるスタッフがいるのか、意表を突いていて、面白いね。
CHICK COREA AND RETURN TO FOREVER [LIGHT AS A FEATHER]
リターン・トゥ・フォーエヴァーの2枚目。ファーストの疾走感とさわやかさを継続した作品。まさにタイトルどおり“羽根のように軽い”感触でありながら、決してイージーリスニングではない。ふつふつと燃え上がるような熱気がかすかに透けて見えている。チックは全編エレピを引き倒しているけど、ワウを使ったり、トレモロを強烈にかけたりと何気に過激に遊んでいる。スタンリー・クラークのベースは聞けば聞くほどすごい。ジャコパスのような自己主張や異様な音色はないながら、ランボルギーニーのエンジンを積んで、あえて120キロくらいで滑らかに流しているような凄みがある。アコースティック・ベースにもかかわらず、このメカニカルなまでのタイトさがすごい。ラストには名曲『スペイン』も収録。アランフェス協奏曲を冒頭に織り込んだ、まさにチック・コリア節という、疾走間溢れる名曲だ。アルバム通してチルアウトしつつカッコイイ作品です。
MILES DAVIS [MY FUNNY VALENTINE]
マイルスとそのバンドがクリエイティブなエネルギーに満ちた時期の名作。タイトル曲の暗く光るバラードの味わい、『kind of blue』収録の『all blues』の非常にプログレッシブなリズムアプローチなど聴き所多いです。若きハービーの典雅で鮮烈なバッキング、トニー・ウィリアムズの清流がほとばしるようなリズム、探究心と堅実性を併せ持ったロン・カーターのベース、そしてハードボイルドなマイルス。バンドの充実度が伝わります。このあとウェイン・ショーターが加入してまたひとつのピークを迎えると考えると、50年代から70年まで常に創造的であり続けた男の凄みに改めて打たれます。
TALK TALK [LAUGHING STOCK]
思わぬ拾い物。90年代初期、これほどまでに繊細でダークで、そして、21世紀の音響派を予言していたようなバンドがあったとは。ダークな歌もの。ロック系では久々に繰り返し聴いています。スローコアの名盤でしょう。このバンドのメンバーが、やがてポーティスヘッド人脈へもつながっていくことを明かせば、おのずとその音世界は理解してもらえるかな。今のバンドだとdovesとかに近いテイストかな。dovesのファーストも、ダークで歌心に満ちていて、かなりカッコイイので、ヘッドフォンで暗く音楽聴くのが好きな人にはお勧めします。
ROBYN HITCHCOCK& THE EGYPTIANS [QUEEN ELVIS]
またまたロビン・ヒッチコックのアルバム入手してしまいました。この人、僕には非常につぼなんだよねー。でも万人には薦めません。彼の悲しいまでに実直で赤裸々な感性は、真剣にやっているだけに、逆にユーモラスだったりして、その諧謔的な感じがたまらないんだよね。言ってみれば、死刑を免れる条件として、コサックダンスを完璧にやらなければならないと命じられた人みたいな。コサックダンスを必死の形相で練習しているところは、切なくもあり、なんだか可笑しいという感じ。さらにロビン・ヒッチコックは実はジョン・レノン直系のアーティストでもある。ジョン・レノンは聖人扱いされて、僕はそういう視点に違和感を感じるんだけど、ジョン・レノンが持っていた辛らつなユーモア感覚と突拍子もないアイデアを、ロビン・ヒッチコックは良質な形で受け継いでいると思う。

zoetron(戦う日々)
ニュース 10月その2
みんな、元気かな?
アサヒスーパードライのラジオCM自宅完パケで作りました。ラジオでしか聞けないけど、ラジオ聞く人は、良かったら聞いてやってください。
リーディングで世界中のテロに関する本を読んでいます。非常に面白く、かつ自分が生きるこの世界を見直す視点を与えてくれる作品です。これ翻訳したいなあ。
ワイアレスのヘッドフォン買いました。エレコムの3000円くらいのやつだけど、これは気に入った。翻訳中に使ってます。席を立ってもケーブルを気にしなくていいというのは、うれしいね。
人生は困難の連続だけど、それと毎回正面から戦っていくことで、生を豊かにしていけるのかもしれない。困難も楽しんでしまえば、困難じゃないしね。逆に自分の境遇の素晴らしさを見つめなおす良い機会にもなる。生きることは素敵なことだと思います。逆境は、やすりみたいなもので、自分を磨くためにあるんだと思うようになりました。
本
スティーヴン・ハンター『ダーティー・ホワイト・ボーイズ』
痛快。疾走感と暴力に溢れる逸品。ホワイト・トラッシュ(白人のクズ)、ラマー・パイの暴走、彼に対するはアーカンソーの保安官バド・ピューティー。ラマー・パイと一緒に行動をともにする白痴の従兄弟、この二人の関係は、ディストーションをかけたスタインベックの『二十日鼠と人間』の物語に他ならない。ただのアクションに終わらない人物造形、迫真のストーリー展開で読ませる傑作。これは時代をずらして『ブラックライト』という作品につながっていく。スティーヴン・ハンターのメインのシリーズの主人公、ボブ・リー・スワガーとその父、アール・リー・スワガーの話へ。
スティーヴン・ハンター『ブラックライト』
『ダーティー・ホワイト・ボーイズ』から、時は経ち、バド・ピューティーの息子ラスがボブ・リー・スワガーの元を訪れ、ボブの父、アールの物語を書きたいという。アールはラマー・パイの父ジミー・パイに殺されていた。これまた骨太の男臭い物語。サム・ペキンパーの世界が現代に蘇ったかのよう。エンターテイメントとしても逸品。
スティーヴン・ハンター『極大射程』
ボブ・リー・スワガーが登場する第1弾作品。時代的には『ブラックライト』の前。面白さにつられて、下巻は一気読みしてしまった。ボブ・リー・スワガーの超人ぶりには、突っ込みも入れたくなるが、エンターテイメントとして十分に面白く、練られていて、そういう細かいところを凌駕してしまっている。アーカンソーという南部出身の無骨な男の戦いの物語。
音楽 今月は事情があって、ジャズ漬け。
Chick Corea [Now he sings now he sobs]
チック・コリアは、弟から借りた『My Spanish Heart』に、病床ではまって以来、お気に入りのアーティスト。点滴につながれ、体調もいまいちのときに、ひたすら爽快な気持ちにさせてくれた作品で、今でも大好き。[now he sings]は彼のデビュー作で、ブルーノートから60年代に発表されたもの。CD化に辺り、ぐっと曲数が増えた。デビュー作のチックは、スタンダードなジャズのスタイルでありながら、すでにその正確でスピーディーなタッチや、リフのユニゾンなど、個性的。ピュアな透明感と軽やかさにおいてはブルーノートのハービー・ハンコックが群を抜いてすばらしいと思うけど、チックのピアノはそのスピード感とフレージングの疾走感が、気持ちよい風を浴びているようで、素敵だ。もし、初めてチックを聞くなら、『My Spanish Heart』か『Return to Forever』を薦めます。
Chick Corea [Mad Hatter]
そのチックが前掲の『スパニッシュ・ハート』に続いて発表したコンセプト作品。スティーヴ・ガッドが引き続きドラムを叩く。『不思議の国のアリス』をモチーフに、チック節が炸裂。この爽快さと透明感が好きだ。
Weather Report [Black Market]
ジャコ・パストリアス参加第1弾。ウェザー・リポートはこの作品から、いい意味で能天気でスカッとした突き抜け方をするようになって、次の『へヴィー・ウェザー』で大ブレイクする。この作品はジャコが参加して以降、なぜか強く出てくるようになった南国的なムードが濃厚に立ち込めていて、疲れた頭に気持ちいい。同時にプログレッシブなところ、アグレッシブなプレイも失われていなくて、そこが凡百のフュージョンバンドと一線を画すところなのかな。でも僕はミロス・ヴィトウスがベースを弾き、ウェイン・ショーターがもっとがんばっていたスペイシーでミステリアスな初期WRも大好きです。
Miles Davis [ESP]
そのウェイン・ショーターが溌剌と(?)持ち前のミステリアスなテイストを爆発させていたのが、マイルスとやったこの作品以降の数作でしょう。全曲、独特の疾走間とクリエイティヴ(かつダーク)なエネルギーに満ちていて、カッコイイ作品。しかしハービーは若い頃から凄かったなあ。ショーター作の“IRIS”など、名曲多し。ただ、初めてマイルスを聴くという人には、たとえば『KIND OF BLUE』を薦めます。あの作品のタイトル曲や[BLUE IN GREEN]にしびれる人なら、マイルスはお勧めです。
ブルースも1枚。
BUDDY GUY [STONE CRAZY]
79年作品。焦燥感。切迫感。かきむしるようなギターにバディ・ガイの荒ぶる情念を感じます。イライラ・ギターと名づけたくなるような、ギターと落ち着きのない、パニック感に満ちた歌に、こちらまで忘れていた情念がくすぶりだしそうな勢いです。JUNIOR WELLSと競演する盤ではギタリストに徹し、これまたカッコイイ、バディ・ガイ。このテンションはある意味コンクリートの街で車のクラクションを聞いて育ったもの。またホワイトブルースに逆影響を受けたのかとも思える、ヘヴィーなリフの曲もあり、好きなアルバムです。
ソウルも1枚。
Labelle [NIGHTBIRDS]
女3人組ラベルのベスト盤。アラン・トゥーサンの熱気あふれるプロデュースが冴えまくっています。アラン・トゥーサンは独特の隙間を生かしたアレンジとリズム・アプローチで、熱いのに風通しはいいんだよなあ。映画『ムーラン・ルージュ』でカヴァーされていた[Lady Marmalade]の原曲収録。サザン・ソウルとも、ノーザン・ソウルとも違うニューオリンズのグッド・ソウル・ミュージック。

zoetron(犬、ただいま22キロにつき)
News September no.2
翻訳順調です。コマーシャルはバイシンの目薬の音楽やりました。
AIR-EDGE契約しました。どこでもメールチェックとインターネットができるってすごいね。普段なら、そこまでいらないけど、データ納品をするとなると、出先からやれるのは便利。すごい世の中になったもんだ。
釣崎清隆さんの写真展をフランスで開催するにあたって、元章さんが書いたエッセイを英訳する作業をやりました。その釣崎さんの写真展があります。
10月3日(月)〜10月15日(土)
「釣崎清隆 MONDO OROZOCO~ 死化粧師オロスコの世界展」
ヴァニラ画廊
中央区銀座 6−10−10
03−5568−1233
7日と9日の7時から、釣崎さんと元章さんでトークショーをやるそうです。
本
マイケル・スレイド『グール』
高濃度に圧縮されたサイコ・ミステリー。このデジタル的といっても言い、圧縮感と情報量はある意味新しいかもしれない。アメリカのテレビ番組『ER』なんかに顕著だった、細かいエピソードをどんどん積み重ねていく感じに近い。舞台も博識も幅広く、下世話さもたっぷりで、好きな人は好きかもね。創元からは『ヘッドハンター』、『グール』、『カットスロート』と出て、この後は文春文庫から『髑髏島の惨劇』、『暗黒大陸の悪霊』、『斬首人の復讐』と、どんどん出版されてます。
ドナルド・E・ウェストレイク『ジミー・ザ・キッド』
不運な泥棒、ドートマンダー・シリーズ第3作目。今回ドートマンダーのチームはリチャード・スタークという人物が書いたパーカー・シリーズの本を参考に誘拐を試みるという、いきなり笑える展開。なぜなら、リチャード・スタークはウェストレイクの変名であるから。つまり自分の他のシリーズをネタに作品を構築している。さすが、ウェストレイク。気の利いた映画を見ているような爽快感を味わえます。
エドワード・D・ホック『夜はわが友』
短編小説のスペシャリスト、エドワード・D・ホックの非シリーズもの短編集。さすが、短編に特化しているだけあって、その切れ味は抜群。外れなしのクオリティーの高さは、驚くばかりです。寝る前に一編読むのに最高の一冊。
ローレンス・ブロック『泥棒は抽象画を描く』
泥棒バーニー・シリーズ。スカダーのシリーズとは打って変わって、このシリーズはコメディ・タッチながら、やはりローレンス・ブロックにしか書き得ない切れ味抜群の読み応え。この作品は読む順番はあまり関係ないけど、興味がある人は第1作『泥棒は選べない』から順に読んでいくのをお勧めします。
音楽
Herbie Hancock [Thrust]
ジャズファンク化の口火を切った[HEADHUNTERS]に続く作品。イケイケ感は[Headhunters]、曲のクオリティは[Thrust]という感じかな。名作ライブ盤[Flood]でも演奏されている名作が目白押し。このクオリティーと疾走感は、まさにスーパーカー(乗ったことないけど)。ハービーの作品は80年代に入っての賛否両論の作品も含めて、はずれがない。初期ブルーノート作品群、70年代のファンク化した作品群は必聴でしょう。
Herbie Hancock『MONSTER』
ハービーがブラコン化していた70年代末から80年代初頭は、昔からのハービー・ファンには不評らしいが、その時代に出したこの『モンスター』、僕はひそかに好きです。特に2曲目、4曲目の極限まで虚飾を拝したシンプルなリズム・アプローチは、新鮮な感じがします。パーカッショニストとして参加しているのは、若き日のシーラE。
FUNKADELIC [FREE YOUR MIND AND YOUR ASS WILL FOLLOW]
強烈なサイケ感、トリップ感が休む間もなく襲い掛かってくる悪夢のような傑作。ジミヘンとMC5とストゥージーズが、マリファナとLSD漬けになって、セッションしているような、(濃い目の)極彩色音絵巻。荒削りだが、カッコイイ。ギターもひずみきってます。やたら滅多らテープエコーがかかり、忙しく音像がパンします。初期、ファンカデリックは『Maggot Brain』も汁気たっぷりの濃いサイケ作品でイイ感じです。後期になると洗練されてきて、それはそれで好きだけど、初期は本当ワン&オンリーの暴走感があって好きだな。
CHARLES MINGUS [MINGUS UH AM]
チャールズ・ミンガスは『直立猿人』が、大好きで、よく聴いてる(M-2のガーシュインのカバーは、原曲以上に都会の孤独感と躁的な狂騒感が出ていると思う)けど、このアルバムも傑作。街の喧騒を思わせる管楽器の咆哮と、都会的な楽曲が、まさにモダン。このアルバムにはレスター・ヤングにささげた“GOOD-BY PORK PYE HAT”も収録されてます。ジェフ・ベックが“WIRED”でカバーしてたあの曲のオリジナルです。なんともハードボイルドで切ないメロディーが極上の味わいです。

zoetron(困難は自分を磨くとき)
ニュース 9月
秋の気配を感じる今日この頃ですが、みんなは元気かな?
僕は犬と散歩したり、コマーシャル作ったり、翻訳したりしながら暮らしてます。
翻訳は二冊目が決まりました。現在、翻訳中です。乞う御期待。
こういう暮らしがしたいと思っていたから、
実現していくのはうれしいことです。
まだまだいろいろ大変なこともあるけど、
波風は立って当たり前。
事件は起こって当然。
それを全て糧にするくらいの勢いでがんばりたいと思います。
犬と散歩していると同じ犬種の飼い主とたくさん顔見知りになります。
こういう形でなければ縁のないつながりなので、興味深いです。
あと、いろいろ設定を変えたので、このページを見てくれてる方は、
で登録しなおしてください。
トップが無愛想になってますが、いずれ変えたいと思ってます。
本
ビル・プロンジーニ『雪に閉ざされた村』
リチャード・スターク『電子の要塞』
プロンジーニのこの作品は初期の作品ながら、疾走感、緊張感、狂気感はピカイチで、お勧めです。発表されてから10年以上経ってからフランスで翻訳されて賞を取ったのですが、フランス人が好きなノワールテイストも強烈で、ジム・トンプソンやグーディスに通じるダークさもあって、最高です。
「悪党?」といえば、子供でも口をそろえて、「パーカー!」と応えるくらいの、すばらしくハードボイルドな悪党パーカーシリーズの最新の邦訳が『電子の要塞』。リチャード・スターク(D.E.ウェストレイク)の名人芸が光る傑作です。パーカーが組織に乗り込むあたりで、久々読んでてアドレナリンが出ました。パーカーシリーズは手に入る早川文庫のもの、どれも外れないですが、せっかくなら、第一作『人狩り』からどうぞ。メル・ギブソンの『ペイバック』、リー・マーヴィンの『ポイント・ブランク』と二度映画化されてます。うわさではアメリカの刑務所で人気があるシリーズだそうです。悪いことやるなら、このくらいプロフェッショナルに徹してやってほしいね。女子供や自分より弱い年寄りとかを襲う連中はクズだね。
音楽
この夏はブラックミュージックばかり聴いていたなあ。

Parliament [OSMIUM]
パーラメントのファーストアルバム。冒頭の[I call my baby pussycat]から飛ばします。デトロイトの暴力的なムードがむせ返るばかりにあふれています。MC5が無理やりファンクやってるような切れ味です。内容もジャンルを無視した雑食性を見せていて、この時代だからこそ、ナチュラルに楽しめるんじゃないかと思います。この後、パーラメントは整合性を増して、P-funkというひとつの完成形に向かうけど、その前の溶岩のような熱気に触れられる傑作だと思います。
Leon Ware [MUSICAL MASSAGE]
前々回のニュースで紹介したクインシー・ジョーンズの[BODY HEAT]というアルバムはこのリオン・ウェアを大フューチャーして作ったアルバムでした。リオン・ウェアはモータウンの作家から、始まって、作ろうと思ったソロ・アルバムがマーヴィン・ゲイに気に入られて丸ごと『I WANT YOU』という作品なったり(この作品、マーヴィン・ゲイ作品の中で僕の一番のへヴィーローテーション)と、玄人筋の評価の高い人です。この[MUSICAL MASSAGE]はマーヴィンにあげた[I WANT YOU]の代わりに同時期に録音された作品で、この二つの作品は兄弟アルバムのように捉えられています。とにかくリオン・ウェアの自己主張しない鼻歌のようでいて練られた美しい曲は、一度はまると抜け出せません。時代的にはフリーソウルの頃ですが、温度感の低さは突出しています。
ROBERTA FLACK [FEEL LIKE MAKIN’ LOVE]
タイトル曲であり、名曲[FEEL LIKE MAKIN’ LOVE]を含む75年作品。ブラックでありながら、こぶしの回らない普遍性のある歌声は、これまた時代性を超越して、これからもずっと聞かれ続けるはず。表題曲のブラジル音楽に通じるリズム感覚は、次に紹介するビル・ウィザーズの[JUST A TWO OF US]にも聞かれる。
BILL WITHERS [GREATEST HITS]
このベストは個人的には必携盤です。ジャジーな[JUST A TWO OG US]からゴスペル感覚も感じるアーシーな名曲[LEAN ON ME]など聞き飽きません。
QUINCY JONES [SOUNDS…AND STUFF LIKE THAT!!!]
70年代クインシーばかり聴いていた夏でした。このアルバム、ドラムがスティーブ・ガッド、独特のガッドのタイム感が気持ちいい上に、ハービー・ハンコックの美しいソロもフューチャーされ、スティーヴィー・ワンダーの[SUPERWOMAN]のソロもありと、聞き飽きません。
LONNIE LISTON SMITH & THE COSMIC ECHOES [EXPANSIONS]
75年作品。ジャズというカテゴリーでくくられてしまったため、一種不遇な評価を受けてきた宇宙人ピアニスト、ロニー・リストン・スミス。ジャジーでダンサブルで、スペイシーな名作。曲によっては、BPM上げるとそのままドラム&ベースになっちゃう曲もある。ドラムのループっぽいビート感、フィルのセンス、まさに90年代以降のダンスミュージックの感覚。また曲によってはドラムの2ミックスに丸ごときつめのフランジャーをかけてある曲もあって、こういう感覚は当時のシーンではきっと理解できなかったでしょう。すごい人です。こういう時代感覚が先に行き過ぎちゃってる人って常にいるんだろうね。
zoetron(ひたすら原書を読む日々なり)

残暑お見舞い申し上げます。
暑いですが、皆さん元気でしょうか?僕は仕事でひたすら原書を読む日々です。
僕が翻訳した『WHY ARE YOU CREATIVE? 自分にしかできないことを探す55のヒント』のことが、
スタジオボイス 9月号(8/6発売)のp.101 にちょこっと載ってます。良かったら覗いて見てください。
この前、久々ひろし君とメシ食ったけど、ひろし君も淡々とマイペースで生きてて、かっこいいね。
音楽
Grover Washington Jr.[WINELIGHT]
絵に描いたようなフュージョン作品。1980年作品。スティーブ・ガッドはじめ、スタッフの面子がバックを務めてます。
演奏のクオリティは当然高いし、耳ざわりも良い。ビル・ウィザーズが歌う『just the two of us』も、ベタなんだけど、
やっぱ気持ちいいんだよなー。暑い季節のドライブについ持っていきたくなってしまう。
Richard Ashcroft [ALONE WITH EVERYBODY]
The Verveのヴォーカリストのソロ。もう何年か前の作品になるけど、これは意外と好きな作品。
声も結構暑苦しいんだけど、この季節にも結構イイね。気づけばこの夏は、あまりロック聴いてないなあ。
本
ビル・プロンジーニ/バリー・N・マルツバーグ『決戦! プローズ・ボウル 小説速書き選手権』
ビル・プロンジーニ『マスク』
相変わらずビル・プロンジーニ読んでます。『決戦!〜』のほうは、駄作というか、ある意味カルト作品で、
よく新潮文庫はこれを出したなあと思ったりしてます。
当然、絶版で古本の値段も上がってるけど、誰が買うのかなあ。
ただ、翻訳者は『ニューロマンサー』で日本語を解体、再構築した、故・黒丸尚氏なので、
黒丸ファンは買って読むべきでしょう。
一方『マスク』は非常によくできていて、ある意味、暴力的なウィリアム・アイリッシュのような味わいです。
名無しシリーズではネオハードボイルドから出発し、近年の作品では素晴らしいクライムノベルも書きつつ、
非シリーズものや、共作では時に異様な切れ味を発揮しつつ、『決戦!』のようなずっこける作品も書いている、
愛すべき作家ですなー、ビルのおっさんは。

zoetron(時節の挨拶もまた良し)

暑中お見舞い申し上げます。
音楽
QUINCY JONES [BODY HEAT]
70 年代ソウル歌ものクィンシーの口火を切る名作。 1974 年作品。 LEON WARE のすばらしい歌声。ひんやりとした室内、外は熱帯夜という都市の夏を演出する最高のサウンドトラック。中学生のとき、クィンシー・ジョーンズのベスト盤はよく聴いてたけど、大人になってもやはりそのクオリティーに違いはなく、これこそ一流だと思います。山田優(いい名前!)が出てるジンジャーエールのコマーシャルの『愛のコリーダ』もこの時代のクィンシー・ジョーンズが作り出した古びないダンス・ミュージックの名作(アルバム『DUDE』に収録)。
zoetron
News july 2005
この前久々石田さんと堀君とホルモンつまみながら、飲んだけど、あの二人も変わらず、熱くて、適度にいい加減で、きちんとロックの道を歩んでるなあ。
リーディング仕事で非常に面白い本を読んだんだけど、あまり詳しく書けない。残念だ。
ただ、 2020 年代までに、食糧問題、エネルギー問題は解決されて、 2030 年代には、すべての病気がなくなるかもしれない。遺伝子工学、ナノテクノロジー、ロボット工学の爆発的進歩でドラえもんの世界も夢じゃないと僕は確信しました。みんな 2030 年代まで長生きしよう。世界が変わる瞬間を体験することになるでしょう。
映画

『シティ・オブ・ゴッド』
ヒロシ君に以前薦められて、見よう見ようと思っていて見逃していた作品。
ラテンアメリカ関係の作品をリーディングで読んだので、俄然興味がわいてきて、
見ました。強烈。殺伐とした内容ながら、ユーモアや詩情を忘れないタッチ、色彩、カメラアングル、音楽、子供たちの迫真の演技。トータルで傑作だと思います。ストリートチルドレンのギャングの抗争の話なので、それなりにえぐい描写もあるけど、表現がすべて突き抜けていて、湿っぽくない。感心しました。これ見てしまうとハリウッド映画に熱気を期待するのは無駄かと思ってしまう。ただ、予定調和の良さもあるから、ハリウッド映画も侮れないんだよね。
ラテンアメリカは文学で言うなら、ガルシア・マルケスのような巨人、音楽で言うなら、ボサノバやカエターノ・ヴェローソのようなオリジナリティにあふれた才能に満ちていて、こういうアウトプットから見ても、美と暴力が乱舞している土地だ。
本
『裁くのは誰か?』
ビル・プロンジーニ&バリー・ N ・マルツバーグ
相変わらずビル・プロンジーニ読んでます。『嘲笑う闇夜』に続く、
バリー・マルツバーグとのコンビ作です。『嘲笑う〜』と同じく、
狂気感溢れるモノローグと、登場人物の視点が切り替わる語り口で、
あっと驚く(?)エンディングになだれ込んで行く。名無しシリーズとは
また違ったプロンジーニの遊び心というか実験性を垣間見ることのできる
秀作だと思う。
音楽
ROBYN HITCHCOCK [GLOBE OF FROGS]
また買ってしまった。ロビン・ヒッチコック88年作品。シド・バレットの新作は望むべくもなく、ニック・ドレイクの未発表音源にも限界ある。ジェフ・バックリーもあの世に行ってしまったし、クリス・コーネルはソロ・アルバム作る気配もなし。ザ・ザのマット・ジョンソンも腰が重いとなっては、ひたすらコンスタントに作品を出してくれる、陽気に狂ったこのシンガーソングライターを聞くしかない!
GINO VANNELLI [ULTIMATE COLLECTION]
ジノ・ヴァネリのベスト盤三枚組。まるでザッパが無理やり AOR やっているような、強烈なメロディとアレンジ。 AOR と言われながら、この過剰さがロック。夜の都会を高速で疾走するような音像。
ISLEY BROTHERS [GO FOR YOUR GUNS]
77 年作品。僕にとっては、アース・ウィンド&ファイアーとパーラメントの中間のグルーヴ、熱気、ロック度を持ったグループ。このアルバムは 2 曲目のバラードが最近のネオ R&B のネタとして有名だけど、他にも攻撃的でキャッチーなファンクチューンがてんこ盛りで聞き飽きない。梅雨の季節をさっぱり力強く過ごすにはいいねえー。


zoetron(なごむ、警戒、噛む)
News june 2005 no.2
犬の十戒というのをご存知ですか?
犬を飼う人、飼っている人にはぜひ目を通して欲しいです。
http://blackdog.whitesnow.jp/servicedog_nicky/10.htm
試写会に誘ってもらい、行ってきました。
『ボブ・ディランの頭のなか( MASKED AND ANONYMOUS )』
という映画です。

ボブ・ディランが主演も務め、脚本も手がけるなど、深くかかわった作品です。
60 年代から、アーティストであり続けたボブ・ディランという謎に満ちた存在がうまく表現された映画でした。
近未来、軍事政権下にあると思われるアメリカで、慈善コンサートをやるために刑務所から釈放されたジャック・フェイト(ボブ・ディラン)。元マネージャー、ジャーナリストなど一癖ある連中とともに混沌の中、コンサートの準備が始まる。
バンドはここ数年、ボブ・ディランのツアーをサポートしている面子で、非常に柔軟かつ骨太な演奏を繰り広げており、燃えます。ギタリストの一人に見覚えがあるなあと思ってたら、チャーリー・セクストンでした。今やボブ・ディランの片腕です。
本
Bill Pronzini [JACKPOT]
ビル・プロンジーニの名無しの探偵シリーズ。邦訳をすべて読んでしまったので、今度は未翻訳の作品にまで手を出し始めてしまいました。
この作品は、『報復』に続く 1990 年の作品。
ギャンブルで大穴を当てた青年が謎の自殺を図る。遺族の妹に依頼を受けた名無しが調査を依頼される。前作のトラウマと闘いながら、名無しは捜査を続けるうちに秘密にたどり着く。
事件のケリのつけ方などに、前回での強烈な体験で変質した 90 年代名無しの哲学を感じる作品です。
結局、また続きもアメリカの古本屋に注文してしまいました。なぜ、ビル・プロンジーニをこんなに執拗に読んでいるのか、自分でもよくわかりません。
Charles Willeford [HIGH PRIEST OF CALIFORNIA ]


チャールズ・ウィルフォードの初期の傑作。チャールズ・ウィルフォードのホームページによると、
『ニューヨーク:ロイヤル・ブックス、 1953 年出版。ペーパーバック・オリジナル作品で、ウィルフォードにとって、出版された初の作品。 High Priest の宣伝文句は、“獲物を探して徘徊する野獣男の、うなりをあげる武勇伝”、とか“世界は彼の牡蠣であり、女はその真珠である!”――以上が、中古車セールスマン、ラッセル・ハクスビーの冒険譚をほぼ要約している。 151,000 部売れた 』。
とあります。すでにチャールズ・ウィルフォード節としか言いようのない、人物造形が見られ、 120 ページほどの中篇ながら、素晴らしいパルプ作品だと思います。僕が買ったペーパーバックは“ Wild Wives ”と“ High Priest of California ”がカップリングされているお得な一冊でした。さらに“ High Priest ”の戯曲も収録されており、興味深いです。
音楽

MILES DAVIS [THE COMPLETE BIRTH OF THE COOL]
1949 年、デビューして数年のマイルスの作品。後のハードバップ、モード、エレクトリックと革命を起こし続けたサウンドに比べるとのんびりして牧歌的にさえ聞こえるけど、逆にこの時代にしか出せない独特の空気感があって良い。



zoetron (ひもを引っ張ったり、なごんだり、もぐったり、忙しい)
News june 2005 no2
写真家であり、友人の大河内禎が個展をやります。僕も行きます。
ぜひみんなも見に行って写真の持つアートのパワーを感じ取ってください。
彼の写真は大きく引き伸ばして買っておくべきだよ。
http://homepage1.nifty.com/spacekids/tibet.html
最近は、石丸元章さんと仕事がやれそうでよく連絡とってますが、
見た目のいかつさとは裏腹、繊細さと子供のような無邪気な悪意が同居していて面白い人です。
小学館の雑誌Sabraで連載していた“インターネット地獄めぐり”を単行本化するにあたって、僕もプロジェクトに
参加する可能性が出てきてます。決まったら詳細報告します。Sabraの編集部は非常にこざっぱりしていて感心しました。

zoetron(犬になると眠い)
愛用の DELL INSPIRON8200 のハードディスクが壊れて、
音楽以外のデータが全部消えました。
DELL のサポートが優秀で、深夜の電話にもかかわらず、
修理を手配してくれました。
おまけに佐川急便が無料で回収にきてくれて、
交換にかかった日時も三日ほど。
4年間の保障中だったので、すべて無料で、
おまけにハードディスクも無償で10 G 増やしてくれました。
DELL は日本の他のメーカーに比べると、デザインも別にクールでもないけど、
サポート力と価格がすばらしい。
以前、日本のメジャーメーカーの製品が壊れた時は、正直何もしてくれなかったから、
特にそう感じる。
しかしバックアップは大切だ。
でも、それほど精神的な衝撃がないのは、やはり死を垣間見たからだろうか?
BBS にあった質問の答え。
北野武は、最初「俺」で訳してました。でも最終的にはああいった形に落ち着きました。
買ってくれてありがとう。
日産ウィングロードの新しいコマーシャルで、バックトラックのリズムやベースを作りました。フレンチのラップグループがうわものを重ねてます。
結構かっこよく出来たので、コマーシャル見たら耳をすましてくれ!
僕がサウンドトラックをやった、 TBS ドラマ『ハンドク !!! 』が深夜に再放送してたみたいです。見た人はいたかな?あのサントラからの音源は、ニュースからドキュメンタリー番組から、よく使ってもらっていて、非常にありがたいです。
音楽
ROBYN HITCHCOCK & THE EGYPTIANS [RESPECT]
90年代作品。プロデュースは John Leckie 。ストーン・ローゼズで名を上げた人。バンド名義ということでサウンドもラウドで、音もすばらしいが、ロビン・ヒッチコックならではの狂気感は健在。8曲目の物悲しいハイウェイの風景、冒頭のサイコのテーマ曲のようなストリングス・アレンジ、どこを切り取っても、非常にクリエイティブとしか言いようがない彼だけの世界。同時にシド・バレット、ニック・ドレイクの衣鉢を継ぐ、英国のサイケデリックなシンガーソングライターの血脈も生きている。傑作。
本
ビル・プロンジーニ『奈落』『報復』『凶悪』『幻影』
邦訳されている名なしの探偵シリーズ全巻読破しました。
『報復』は、名なしの探偵シリーズでも最高傑作だと思う。シチュエーションの奇抜さ、情念の強さ、アメリカ的正義の矛盾へのさりげない問題提起、それでいて娯楽性も高い。これが徳間文庫からの最後の作品になっており、入手も容易というわけではないけど、見つけたら、お勧めです。
未訳作品を数作挟んで、『凶悪』。講談社文庫から復帰した90年代の名なしの探偵シリーズ開幕です。これまた骨太ですばらしい作品だった。90年代はサイコキラー、連続殺人鬼ブームで、多くの作品がその流れに呑み込まれて行ったけど、さすが、プロンジーニ、腰が座ってます。今までのペースを崩すことなく、それでいてコンテンポラリーな味わいもあるすばらしい作品ではないでしょうか。
『幻影』は全シリーズを読んできたものにとっては、衝撃的な幕開けをします。これも苦い味わいと、決着がつかない池波正太郎的味わいが良かった。続きは出ないのかな。
僕は未訳作品を原書で取り寄せたので、こうなったらシリーズ全作読んでやろうと意気込んでます。
zoetron(犬に変身につき……)
News 0503 2005
みんな元気?
僕の翻訳作品がアマゾンでも買えます。
本屋さんで聞く時はタイトルが英語だけど、頑張って「竹書房から出てるホワイ・アー・ユー・クリエイティブという本はありますか?」と尋ねてね。
ついに今日、本屋で自分の翻訳している本が並んでいるのを見つけました。嬉しいものだね。
幼なじみの友達、大河内禎が撮った『coyote』は見てくれたかな?とにかく圧倒的に素晴らしいチベットの写真が満載なので、必見です。写真がここまで心に迫るものだと生まれて初めて感じました。大河内は6月に個展も考えているみたいなので、追って告知します。チベットの写真に少しでも心を動かされたなら、本人とその写真に会いに行って下さい。僕ももちろん顔出すつもりです。
リーディングの仕事が幾つか重なったのもあり、ドン・ウィンズロウの翻訳が進んでません。読んでくれている人、ごめんね。もうしばし待って下さい。
庭にアウトドア用のテーブルを買って、外で翻訳仕事をやれるようにしました。メシも食えるし、この季節は戸外は快適だし、買って良かったな。
本
ビル・プロンジーニ『亡霊』『ダブル』『骨』
名無しの探偵シリーズ着々と読み進んでます。『亡霊』は『名無しの探偵事件ファイル』の短編をリメイクしたもの。『ダブル』は奥方のマーシャ・マラーと合作。ビル・プロンジーニの面白いところは合作をやるところです。バリイ・N・マルツバーグ(『嘲笑う闇夜』、『裁くのは誰か?』、『決戦!プローズ・ボウル』など)やコリン・ウィルコックス、ジョン・ラッツ、そしてミステリー作家である奥方などと、よく合作してます。『骨』はお得意のパルプ作家がらみの作品。何だかんだ言って、このネタは彼の十八番です。
ジョー・R・ランズデールの海外のメール・グループに参加してるんだけど、最近、ハップ&レナードを映画化するとしたらどんな役者がいいかという話題で盛り上がってます。ハップ候補には、ブルース・ウィルス、ジェフ・ブリッジズ、ウッディ・ハレルソン、ビリー・ボブ・ソーントンなどが挙がってます。レナード候補には、サミュエル・L・ジャクソン、ウェズリー・スナイプス、ローレンス・フィッシュバーンなどが挙がってます。個人的にはジェフ・ブリッジズ&ウェズリー・スナイプスが僕的にはイメージかな。コーエン兄弟の『ビッグ・リボウスキ』の見事な駄目白人っぷりが、ハップにはぴったりかなと。ニック・ノルティもいいと思うんだけどね。この名前は挙がってなかったな。レナードはスレンダーなイメージがあるので、ウェズリー・スナイプスになってしまうけど、喋りッぷりで選ぶなら、サミュエル・L・ジャクソンかもね。しかしデヴィッド・リンチによるハップ&レナードの映画化はまだだろうか?あと『凍てついた七月』をマーティン・スコセッシが映画化するって話もどうなったんだろう?『ブッバ・ホテップ』は日本版DVD出ないのか?
音楽
ROBYN HITCHCOCK [I OFTEN DREAM OF TRAINS ] ]
ロビン・ヒッチコックのソロ三作目。シド・バレット、ニック・ドレイク等、英国に脈々と存在するサイケデリックで、繊細で、孤独感溢れるシンガーソングライターの血脈を感じる名作。来日コンサートは残念ながら中止になってしまったけど、いつか見たいな。ジョナサン・デミが彼のライブを映像化しているので、買おうと思ってます。しかしこの透明な狂気感、白痴美溢れる躁感覚は、他には得難い。
GEORGIE FAME [COOL CAT BLUES]
ジョージー・フェイムはジョージー・フェイム&ザ・ブルーフレイムズとして60年代からロンドンで活躍してきた名キーボーディスト兼シンガー。このアルバムは90年代後半にリリースされたアルバム。円熟したプレイ、ソウルフルな歌、イカした選曲。バックを務めるミュージシャンによる素晴らしいバッキング。エレピにハモンドの音色が心地良い作品。ヴァン・モリソンの名曲『ムーンダンス』には本人もゲストヴォーカルとして参加。全体にオールタイム・ベストな傑作。朝聞いても良し、夜聞いても良し。
BIG STAR [LIVE AT MISSOURI UNIVERSITY 4/25/93]
ポージーズがバックを務めたビッグ・スター(アレックス・チルトン)のライブ。愛情溢れるバッキングが、チルトン先生を盛り上げます。亡きクリス・ベルの『I AM THE COSMOS』のカバーも素晴らしい。ビッグ・スターのファースト・アルバム収録の『THE BALLAD OF EL GOODO』はアレックス・チルトンのよれよれの歌が一層名曲ぶりを引き立てて、泣けます。続く『BACK OF A CAR』はクリス・ベルとアレックス・チルトンのコラボレーションでないと生まれ得なかった名曲。愛すべきライブ盤。
zoe

News 2005 april no.2
急告!
5月6日、
ついに僕の初の翻訳作品が発売されます。
『WHY ARE YOU CREATIVE? 自分にしかできないことを探す55のヒント』
ハーマン・ヴァスケ著
山田貴久 訳
竹書房 2300円+税
です。
アーティスト、ミュージシャン、映画監督、俳優、政治家、建築家、小説家など、世界的にも有名な55人のクリエイティブな人々に、「あなたはなぜクリエイティブなんですか?」と質問している作品です。俎上に上がったのは以下の55人。
荒木経惟:写真家、ボノ(U2):ミュージシャン、デヴィッド・ボウイ:ミュージシャン
ダライ・ラマ:宗教指導者、ジョニー・デップ:俳優/映画監督、
メル・ギブソン:俳優/映画監督、ミハイル・ゴルバチョフ:政治家、
ギュンター・グラス:作家、スティーブン・ホーキング博士:科学者、
デニス・ホッパー:アーティスト/映画監督/写真家、
ミラ・ジョヴォヴィッチ:女優/ミュージシャン、
北野武:コメディアン/役者/映画監督/アーティスト、
スパイク・リー:映画監督/製作者/役者、デヴィッド・リンチ:映画監督
ネルソン・マンデラ:政治指導者、オノ・ヨーコ:アーティスト/ミュージシャン、
ショーン・ペン:俳優/映画監督、トニー・スコット:映画監督、
スティーヴン・スピルバーグ:映画監督/プロデューサー、
クエンティン・タランティーノ:映画監督/俳優、ウェイン・ワン:映画監督、
ヴィム・ヴェンダース:映画監督/作家、
ヴィヴィアン・ウェストウッド:ファッション・デザイナー、
山本耀二:ファッション・デザイナー、
ローリー・アンダーソン:マルティメディア&パフォーマンス・アーティスト、
ダニエル・バレンボイム:指揮者、ジュリエット・ビノシュ:女優、
デヴィッド・カーソン:グラフィック・デザイナー、
ニック・ケイヴ:シンガー・ソングライター、
クリスト&ジャンヌ・クロード:アーティスト、リー・クロウ:広告クリエイター、
ピーター・ゲイブリル:ミュージシャン、フランク・ゲーリー:建築家、
ジョン・ヘガティ:広告クリエイター、ダミアン・ハースト:アーティスト/映画監督、
デヴィット・ホックニー:アーティスト、クインシー・ジョーンズ:ミュージシャン、
トニー・ケイ:映画監督、ベン・キングズレー:俳優、ジェフ・クーンズ:アーティスト、
エミール・クストリッツァ:映画監督、モービー:ミュージシャン、ヘルムート・ニュートン:写真家、ベン・ノット:映画監督、ジョー・ピトカ:映画監督、
キース・ラインハルト:広告クリエイター、
レニ・リーフェンシュタール:映画監督/写真家、サルマン・ラシュディ:小説家、
ジュリアン・シュナーベル:アーティスト/映画監督、
マルセロ・セルパ:広告クリエイター、フィリップ・スタルク:デザイナー、
オリビエーロ・トスカーニ:広告クリエイター、
ピーター・ユスティノフ卿:俳優/映画監督/作家、エミリー・ワトソン:女優、
ビリー・ワイルダー:映画監督/作家
インタビューの答え以外に、一筆何かを表現するように求められ、各々多様な形で表現しています。例えば、デヴィッド・ボウイは紙に穴を開けました。彼らしい表現だと思います。
個性的に生きるとは言い換えれば、自分にしかできない、他とは取り替えのきかない人になるという意味だと思います。クリエイティブに生きる(生きた)この55人の声は、そう言う人生を送りたいと思う人にとって、大きな示唆になるかもしれません。
カラフルで装幀も非常に素敵な本になりました。座右の一冊としてぜひ読んで下さい。感想、ご意見お寄せ下さい。
山田貴久
News 2005 April
NHK教育のトップランナーという番組のオープニング曲、番組内のSEを作りました。4thシーズンの4月10日放送分から流れます。聴いてね。このレコーディングでは椎野さんにドラムを、岡本さんにベースを弾いてもらいました。椎野さんとはHALのレコーディングで96年にロンドンに行った時に、一曲叩いてもらって以来だったので、感慨深いものがありました。そもそも再会の仕方も面白かった。花田さんと柴山さんのライブを見に行った時に花田さんと話してたら、椎野さん横にいたんだけど、お互い久しぶりすぎてその時は気づかず、あとで花田さんと話してて、わかったという顛末。岡本さんは電話すると、相変わらずライブで地方にいて、常に酔っぱらっているという、尊敬すべき道楽人生を送っておられます。
講談社の雑誌"Rock in Golden Age"のコマーシャルで音楽やりました。見たことないですが、恐らくテレビでやってると思われます。
音楽
PETER GREEN WITH NIGEL WATSON SPRINTER GROUP [HOT FOOT POWDER]
ピーター・グリーンがロバート・ジョンソンをカバーしたアルバム。クラプトンも同じテーマで作品最近出してましたね。ピーター・グリーンは聞けば聞くほど、その巨大な姿が浮かび上がってきて、感心します。フリートウッド・マック時代の切れ味鋭いリフから、『アルバトロス』の幽玄な世界まで、恐ろしい感性です。ドラッグ渦からしばらくリタイヤしていたけど、90年代から活発にまたギターを弾き始めたようです。この作品も復活以降の作品。円熟したブルース解釈で、聞き飽きない。ちなみに同じタイミングでカサンドラ・ウィルソンの[BLUE LIGHT TILL DAWN]をよく聴いているけど、ここでもロバート・ジョンソンの『hellhound on my track』『come on in my kitchen』をカバーしてます。ピーター・グリーンのこのアルバムでもその2曲をやっていて、解釈の違いが面白いです。
PROCOL HARUM [A SALTY DOG]
プロコル・ハルムと言えば『青い影』となってしまうところが、このバンドの悲劇ですが、他にも素晴らしい作品あります。サードアルバムにあたるこの作品も絶品です。ロックがビッグビジネスになりつつある時代、今のように音楽が出世の手段でなかった時代のソウルフルなロックです。どこか暗く湿ったこの情感は、他のバンドでは得られません。どこか初期のジェネシスに通じる狂気感もあって、好きなバンド。このバンドのギタリストだったロビン・トロワーもかなりイイです。これは神保さんに教えてもらったんだよなー。ありがたいね。
本
ビル・プロンジーニ『脅迫』『追跡』『復讐』
着々と名無しの探偵シリーズを読み進めてます。名無しシリーズは古本で探して、ついに今月邦訳は全部揃えました。ビル・プロンジーニの非シリーズものも、あと数冊で邦訳揃いそうだけど、非シリーズものは、かなり昔に絶版になったものもあるので、全ての入手は困難かな。短編はアンソロジーという形で色々出回っているようなので、揃える気力はないかな。名無しシリーズは邦訳をほぼ読破したら、リスト作って載せるつもり。誰のためにリストなのかよくわかりませんが。
『復讐』の邦訳が出たのは80年代。かの高見浩氏でさえ、当時調べきれなかったのか、一カ所明らかな誤訳をしている。"玩具のプードルを抱いている婦人"という記述が出てくる。21世紀の日本人なら、それが"トイ・プードル"であることがわかるよね?エルモア・レナード始め素晴らしい翻訳がたくさんある尊敬すべき高見浩氏でさえ、こういう間違いがあると思うと、翻訳家を目指す者としては、少し気も楽になります。
本と言えば、ジャック・ウォマックという奇才作家をご存じだろうか?ハヤカワから文庫で2冊出たきり、他の作品は紹介されず、おまけにその2冊も絶版なので、もう入手も難しい。SFというジャンルに入りながらも、その独特のゴシックなムードと、ディストピア観が非常に個性的だった。翻訳は日本語を変えた革命的な翻訳家、故黒丸尚氏。ウィリアム・ギブソンの『ニューロマンサー』に始まる三部作の翻訳家である。あの衝撃的な文体は、それ以前とそれ以後で確実に日本語を変えたと思う。その黒丸尚の天才的翻訳が冴えるウォマック作品『ヒーザーン』と『テラプレーン』は大好きで色々影響も受けました。そのジャック・ウォマックを研究し、未訳作品を自ら翻訳しているホームページが日本にあります。http://park17.wakwak.com/~ddpp/womack/
凄いサイトなので、必見です。僕のことも出てきます(感謝)。職業翻訳とは違う熱気と愛着に満ちたアプローチ(ただし内容自体はダークです)は、翻訳に携わる新たな姿勢かなと思う。
ところで僕は『ヒーザーン』『テラプレーン』ともに二冊ずつ持ってます。マニア?
zoetron(違うマグカップにつき……)
マグカップ完売御礼−−
News 20050312
三月前半は友人諸氏の力添えで色々世話になりました。感謝です。
先日、久々、堀君とルナさんと演奏しました。短い時間ながら楽しかった。僕が幽霊部員として参加(?)するラフカスも新しい作品をリリースするということで、頑張って欲しいです。詳しくはリンクから飛んでみて下さい。
ドン・ウィンズロウのニール・ケアリー・シリーズ第4作目『A LONG WALK UP THE WATER SLIDE』は着々と翻訳して、アップしているので、ぜひ読んで下さい。
翻訳作品は今しばらくお待ちを。4月に発売ずれ込みます。詳細分かったら報告します。
本
Dan Brown [THE DA VINCI CODE]
古本屋で原書が安価で売ってたので、早速買って読みました。たまにはリアルタイムで話題になってる本も読まないとね。謎解きと、追跡劇が並行してストーリーが進み、娯楽作品として、とても面白かった。娯楽作品を書かせると、アメリカ人作家はさすがという感じです。秘密結社、キリストにまつわる秘密、ダ・ヴィンチが残した謎など、前知識がなくても難解さはなく、「へー」「ほー」と感心しながら楽しめました。日本だと高橋克彦の浮世絵ミステリー的な、うんちくで語って行く内容で、適度に知的関心も満たしてくれて、楽しい時間が過ごせました。もちろん、知的探求が優先する内容なので、人物像に深みはないし、情念もこもってませんが、こういうエンターテイメントにそれを期待するのは筋違いかなという気もします。同じように知的関心も満たしつつ、アート作品としても凄みがあった稀有な例は、亡き隆慶一郎氏による『影武者徳川家康』でしょう。これは素晴らしい作品だった。ところで、『ダ・ヴィンチ・コード』を読んだ人は、
http://www.danbrown.com/index.html
に言ってみると楽しいです。本に出てきた場所やダ・ヴィンチの作品を見ることができます。
音楽
JIMMY PAGE & THE BLACK CROWS [LIVE AT THE GREEK]
Datsunコヤマに誕生日プレゼントとしてもらいました。いやこれはイイね。ブラック・クロウズとジミー・ペイジの競演。ツェッペリンの曲を本人呼んで、カバーしてしまうという、夢のような企画。しかしブラック・クロウズの連中は本当ロック大好きなんだね。演奏から伝わってきます。この作品では、ヴォーカルのクリス・ロビンソンがいかに傑出した歌い手であるかもよくわかります。もし、スティーヴ・マリオットがツェッペリンのヴォーカルだったら、ロッド・ステュアートがヴォーカルだったら、とか想像しながら聴く楽しみもあります。しかしツェッペリンはやはりリズムの解釈が突出したバンドだった。それが古くならない秘訣だったと思う。ツェッペリン以降のこういうハードなバンドでも、エアロスミスとかキッスの70年代の作品が懐かしく聞こえてしまうのは、リズムが古いからで、ツェッペリンと同時代のバンドも、ディープ・パープルとかが古いロックに響くのは、やはりリズム解釈だと思う(と言っても初期中期のディープ・パープル大好きです)。ピーター・グリーン在籍時のフリートウッド・マックの名曲『OH,WELL』も格好良くカバーしてる。更にブラック・クロウズのデビュー作『SHAKE YOUR MONEY MAKER』のタイトルとなったエルモア・ジェイムズの曲もカバーしているが、これも60年代フリートウッド・マックのアレンジを完コピしている。実はクリス・ロビンソンはかなりのフリートウッド・マック・ファンと見た。『OH,WELL』はジョー・ジャクソンもカバーしてるけど、そっちは同じ曲でもジャジーな感じでこれまた良し。
ジミー・ペイジは指がもつれちゃってソロとかちゃんと弾けてないんだけど、それも含めて良し。
MARC RIBOT Y LOS CUBANOS POSTIZOS (THE PROSTHETIC CUBANS) [( SAME)
マーク・リボーがキューバの偉大な音楽家Arsenio Rodriguezへのトリビュートとして作った作品。ギター、ベース、ドラム、オルガンを中心とした、シンプルな編成で、エロティックで滋味溢れるキューバ音楽を紡ぎ出す。大人の粋。まろやかな口触りながら、その姿勢はアグレッシブ。僕もこういう形の音楽に関わって行きたい。
写真はDatsunコヤマと僕でデザインしたマグカップです。
10000万人目にヒットした人に一個プレゼントしようかな。
自己申告で名乗り出て下さい。
それとは別に買ってでも欲しいという人はコンタクトからメール下さい。
実費プラス送料(850円プラス送料)でおわけします。
残り10個です。
zoetron(早速マグカップでコーヒー、カフェイン・ジャンキーにつき)
News march 2005
みんな元気かな?今月は僕にとって、節目の月です。誕生月でもあります。いよいよ34歳になります。亡き親父が同じ年齢で、もう二児の父親だったことを思うと、感慨深いです。この年になって、親父と話してみたいこともまた出てきたりしてます。初の翻訳本も出版されます。今年は翻訳という新たな道に向かって、改めて邁進していきたいな。
2月はリーディングの仕事を二本やりました。短い時間に本を読んでまとめるので、基礎体力がつきそうな仕事です。
ヒロちゃんの歌と僕のギターでデュオ(?)やる機会があり、我が家で何度か練習しました。荒々しいサイモン&ガーファンクルって感じです。自宅完パケのコマーシャル仕事もやったけど、現場に行かずに全部済んでしまうので、ある意味理想的な仕事だった。
あとゲーセンで鉄拳の新しいヴァージョンが出てきて、ふらふらとやりに行っては、強者たちにこてんぱんにされてます。異様に強い相手が、口が半開きの、眼鏡かけた小学生の時もあり、言葉を失います。
自分のことを格好つけて「一匹狼」と言いたいのだけど、「狼」は言い過ぎかと思い、「一匹野良犬」と称していたのだけど、最近はすっかり街から離れ、「山犬」と化してる今日この頃。
本
DON WINDOWS [WHILE DROWNING THE DESERT]
現在までのところで、ドン・ウィンズロウによるニール・ケアリー・シリーズ最新作(最終作)。これで最後かと思うと読書を楽しみつつ、寂しかった。この作品の何よりの特徴は、語りが一人称になっていることだった。手紙のやりとり、日記なども挿入され、作品のスタイルは今までのニール・ケアリーのそれとは違う。心温まるユーモアたっぷりのムードがあって、『ボビーZ』に通じるところもあるかもしれない。これも翻訳しようかな。
ビル・プロンジーニ『暴発』
ビル・プロンジーニ/コリン・ウィルコックス『依頼人は三度襲われる』
ビル・プロンジーニ『迷路』
ビル・プロンジーニ『標的』
ビル・プロンジーニの名無しの探偵シリーズを寝る前に読み続けている。このシリーズはウェストレイクのドートマンダー・シリーズ、リチャード・スターク名義の悪党パーカー・シリーズ、ローレンス・ブロックのスカダー・シリーズような、エンターテイメント性の高い切れ味はなく、地味だと思う。特に初期の70年代の作品はネオハードボイルドの私小説的な味わいが、今となっては一層地味さを感じさせるが、それでもハードボイルドを好きな僕にはこのムードが良い。パルプ雑誌のコレクターの中年男。初期は、自分が肺ガンなのではないかとビクビクしながら、タバコをやめられないでいる。そんな男が、悪戦苦闘しながら、事件を解決していく話だ。驚くべきことに、このシリーズは90年代になっても書き継がれている。全てが邦訳されてるわけではないけど、初期から中期は新潮文庫、文春文庫、徳間文庫と移動しながら、訳されているので、地道に古本探して買ってます。いずれ、年代順にリストアップしたいと思います。ロバート・B・パーカーにはまり、飽き足らなくなってスカダー・シリーズも読んでしまったけど、もっと読みたいという人にはお勧めです。ハードボイルドを読まない人には薦めません。
音楽
NIEL YOUNG & CRAZY HOURSE [EVERYBODY KNOWS THIS IS NOWHERE]
ニール・ヤングのソロ第二作目。1969年作品。クレイジー・ホースを率いての初の作品。冒頭からレディオヘッドもカバーしていた名曲『シナモン・ガール』で始まる。ニール・ヤング&クレイジー・ホースにしかあり得ない四輪駆動の低速8ビートが炸裂する。『ダウン・バイ・ザ・リヴァー』のサビ後のキメもイカす。『カウガール・イン・ザ・サンド』の描き出す哀愁と幻想に満ちた風景。捨て曲なし。名作。この後、ニール・ヤングはCSN&Yに加入。クリエイティビティがギラギラ光ってる時期だね。
SQUEEZE [SOME FANTASTIC PLACE]
イギリスにはプリファブ・スプラウトのような珠玉のメロディを持つマイナー・バンドがいる。長い年月を飽きずに何度も繰り返し聞けるバンドだ。このスクイーズも美しいメロディを持つ、偉大なるマイナーバンドだと思う。もちろんメジャーのレコード会社でやっていたし、もっとマイナーなインディペンデント・バンドもたくさんいるから、マイナー・バンドの言い方は適切でないかもしれないけど、やはり愛すべきマイナー・バンドと呼びたい。この作品は91年発表の作品。全編に渡って素晴らしいメロディとソリッドなアレンジに満ちた名作だと思う。まろやかなファンキーさとフォーキーな温かさ溢れる作品。
zoe(横浜の山犬につき……)
News feb 2005 no.3
14歳の時からの付き合い、友達の大河内が撮ったチベットの写真をアップ。 大河内の好意で、ありがたいことにこのページ上で掲載させてもらえました。素晴らしい写真なので、ぜひ見て下さい。またこれに何かを感じたなら、チベットの現状に関心を持ってもらえたらと思います。また今回の旅で大河内が撮影した写真は、2005年4月5日発売の『coyote』に掲載されます。ぜひ手にとって見て欲しいです。
zoe
News feb 2005 no.2
花田さんが我が家で録音した音が、花田さんのページにアップされてます。非常にシンプルながらロードムーヴィーのような味わいのページ。さすが、ミスター放浪兄貴。
中学の時からの友達でプロのカメラマンの大河内が奇しくもチベットで撮影をしてきており、シンクロニシティに感銘を受けました。まさにダライ・ラマが亡命したルートを辿った撮影をしており、何やら運命の導きを感じた!先日、遊びに来てくれた時に写真を見せてもらったが圧巻だったな。4月10日発売の『coyote』に掲載されるので、とにかく必見。また未掲載の写真や、大河内が以前に撮ったチベットの写真をこのページに掲載させてくれるらしいので、乞うご期待。さらに、苦難の人生を、希望を持って歩み続けるダライ・ラマご本人が来日します。詳しくは、http://www.coyoteclub.net/まで。これを見たのは縁ということで、自伝読むか、『coyote』読むか、本人に会いに行ってくれ!生き方に迷うなら、彼の人生に触れるべきだと思う。

前回、気に入ってる音楽として紹介したロビン・ヒッチコックがまさかの来日です。それもライブハウスでやります。僕は行きます。http://homepage2.nifty.com/3by3/#
ロビン・ヒッチコック、クライヴ・グレッグソン&イアン・ゴムの3アーティストが出るライブみたいです。
5月4日 表参道FAB
5月5日 表参道FAB
5月7日 難波ベアーズ
ドン・ウィンズロウのニール・ケアリー・シリーズはこの調子でアップしていくので、ぜひ読んで下さい。ウェブ読書環境は地道に改善していくつもりです。今回は章ごとにページをわけることにより、分量を少なくし、字も大きくしてます。
動画はできれば週一回、僕の野良犬的日常、カモ仲間など撮影して行く予定です。ミニマル・ロード・ムーヴィーです。
音楽
Frankie Miller [highlife]
70年代初頭、アラン・トゥーサン・プロデュースによる作品。フランキー・ミラーは英国スワンプ・ロックの名ヴォーカリストだ。このCDはDatsun720コヤマから買った。感謝。フランキー・ミラーのソウルフルな歌声は、ジョー・コッカーよりはドライで、ロッド・ステュアートよりはコクがある感じで、僕の好み。アラン・トゥーサンが手堅く、見事なプロデュースを行って、聞き飽きない作品に仕上げてます。アラン・トゥーサンは複雑なアレンジを施すわけでもないのに、見事に絵が浮かんでくる。風通しの良い音空間を構築しつつ、どこか流れる空気は湿地帯特有の温かさがあって、心地よい。ミーターズも凄いしねー。参りました。

zoetron(いつも散歩中につき……)
News 2005 february
花田さんとまた付き合いが始まった。初めて会ったのは、まだHALをやってた時。福岡のFMに花田さんがいて、ファンだったので、紹介してもらった。誰に会っても別に緊張ってしないんだけど、花田さんには最初で最後、固くなったのを覚えている。その後、時々一緒に演奏したりしてたんだけど、HALの状況が混沌としているうちに、疎遠になってしまった。去年の冬、ふと横浜で花田さんと柴山さんが弾き語りやるというので、見に行って、久しぶりに再会した。嬉しかったなあ。先日、ウチに遊びに来てくれて、軽く音源録りました。
本
DON WINSLOW [a long walk up the water slide]
ニール・ケアリー・シリーズ第4作目。
『ストリート・キッズ』
『仏陀の鏡への道』
『高く孤独な道を行け』(全て創元推理文庫)
に続く作品。続きが読みたくてamazonで頼んだら半年待たされ、
結局入手出来ないという返事で、結局アメリカのamazonでオーダーして
入手しました。内容は最高。このシリーズが好きな人は気に入ると思う。
『歓喜の島』の主人公ウォルターも登場。
さっぱり邦訳出ないので、僕が訳します。
今回は趣向を変えて、一章ごとに訳すたびにアップして行こうと思ってます。
予習代わりに上に挙げた作品読んでから、こっちを読むも良し。
いきなり読んで、気に入ったら戻るもよし。
お楽しみに。
ビル・プロンジーニ『殺意』
名無しの探偵シリーズ読みまくってます。ハードボイルドやノワール・ファンを自称するならこのシリーズは押さえたいと思って、興味深く読んでます。
音楽
BIG STAR [#1 RECORD/ RADIO CITY]
この作品はビッグ・スターのファースト、セカンド・アルバムの2 in 1。
サード・アルバムは愛聴していたのだが、ふと聞き直したこの1枚目、2枚目で
ガツーンとやられ、1月はずっとこれ聴いてました。
このバンドの成り立ち等理解してもらうためにもライナーノーツを丸ごと読んでもらうのがいいかと思い、翻訳したので、読んでみて下さい。一生ものだから、ぜひ入手して聴いて欲しいが、他の人の耳にこれがどう響くのか、もはや僕にはよくわかりません。ゆえに特に声高には薦めません。
ROBYN HITCHCOCK [THE ROBYN HITCHCOCK COLLECTION]
元ソフト・ボーイズのリーダー。ライノから出ているベスト盤。ぎくしゃくしたビート感、エキセントリックなムード故、聴く人を選ぶとは思うけど、一度その毒に染まったら、
抜け出ることは無理でしょう。何が良いと上手く言えないのだが、やたら聴いてます。ポージーズのケリーなんとかって人のソロで、彼の曲をカバーしてたなあ。アルバムによってはスティーブ・ヒレッジがプロデュースしてたりして、え?と意外な人選に嬉しいような戸惑うような気分だけど、全編唯一無比の個性と統一感があり、凄いアーティストだと思う。
zoetron (鴨一羽行方不明につき)
News 2005 january no.3
最近は、ヒロシ君にふられた仕事の下準備に、色々シンガーに声をかけてプレゼン資料を作る作業をしていました。あとは翻訳の打ち合わせや、マリオ君にふってもらった翻訳仕事やってました。3月に出る予定の本の最終的なチェックをやってくれたり、仕上げを手伝ってくれる編集の方が、HALを知ってて、何だか嬉しかったなあ。さっぱり商売にはならなかったけど、20代に一生懸命やっておいて良かったと思ってる。見る人は見ていてくれてるし、伝わる人には伝わってるからね。山口さんに服選びを付き合ってもらって、ついでにスニーカー譲ってもらったのが嬉しかった。最近スニーカー好きです。これ見てる人で、家にデッドストックのスニーカーある人は譲ってくれ!特にアディダスね。サイズは26から26.5。よろしくー。譲ってくれた人にはサンクスクレジットをここで発表します(?)。タマキちゃんから久々メールがあって、嬉しかった。彼女はベーシストで、いまやっているバンド、monoはアメリカ、ヨーロッパと激しくツアーをしている、日本から出た非常に個性的かつ稀有なインスト・バンドだと思う。チャンスがあったら、ぜひライブを体験して欲しい。タマキちゃんには、HALで弾いてもらったこともあり、大槻ケンヂの仕事をやった時も弾いてもらった。頑張って欲しいです。しかし毎日楽しいなー。生きてるだけで何だか楽しい。縁のある全ての人に感謝してます。
本
DAVID GOODIS [STREET OF NO RETURN]
グーディスの1954年の作品。十三作目。後期の作品というべきか、中期の末期の作品というべきか。内容は素晴らしい。グーディス節炸裂。ペーパーバック・ライターの最初の作品となった51年の『Cassidy's Girl』の時より、更にその絶望感には磨きがかかっている。これも訳してみたいと思っている。この作品はサミュエル・フューラーによって1989年に映画化されている。主演はキース・キャラダイン。『キル・ビル』のデヴィッド・キャダインとは兄弟。映画自体は微妙な印象だったなあ。話はそれるが、サミュエル・フューラーはこの作品含めた三作品のDVDボックスセットが出る予定なので、欲しいなあと思ってます。
ビル・プロンジーニ『誘拐』『失踪』『死角』
ビル・プロンジーニの名無しの探偵ものを読みまくってます。一昨年はローレンス・ブロックのスカダー・シリーズ一気読みもやったけど、一気に読むことで、シリーズものの醍醐味も楽しめるし、作風の変化も感じ取れて、面白いんだよね。新潮文庫から出てる作品の翻訳は高見浩。エルモア・レナードはほぼこの人が訳してるけど、手堅くソリッドで好きな感じです。
CD
LOU REED [CONEY ISLAND BABY]
同じ誕生日男、ルー・リードの中期の作品。傑作『TRANSFORMER』、『BERLIN』に比べると、RCA移籍以降、90年代に入るまで、ルー・リードはすっかり地味になってしまっているが、決して悪くない。このアルバムも非常に脱力しつつ、歌詞は時に攻撃的、サウンドはいかにも70年代東海岸という感じ。もう一頑張りしてサービス精神出したら、スティーリー・ダンのファーストくらいになったかもしれない。でもルー・リードは、これでいいんでしょう。これは人には薦めないかな。ルー・リードに興味がある人は、ヴェルヴェット・アンダーグラウンドもいいけど、まずは『TRANSFORMER』でしょう。
THE BEACH BOYS[FRIENDS , 20/20]
これは凄い。見渡す限りのぬるい海をひたすらだらーっと漂ってるようなヘロイン的世界。『FRIENDS』『20/20』という2枚のアルバムのカップリングCDがお奨め。チルアウト系トリップ感満点です。冬の午後をのんびり作業してる時に聴いてます。
zoetron a.k.a.zoe
News 2005年1月 no.2
年始如何お過ごしでしょうか?
僕は年末にチャールズ・ウィルフォード『脱出した男』を翻訳し、一段落したので、年始は去年一年間、自分なりにやってきた翻訳の見直しを始めました。
去年(2004年)やろうと思い立って、一年間で、長編を4本、短編を13本翻訳しました。
音楽の時と同じでデモテープを作る気分で楽しく訳してきました。
いざ仕事をもらって他の人に見てもらったり、また翻訳者の著作を読んだり、翻訳者としての視点で翻訳書を読んでるうちに、自分なりの方向性も微かに見えて来始めたので、ここらで一年分のデモテープのミックスをやり直してみようかなと。まずは短編から手直ししてます。
音楽
THE FLAMING LIPS[YOSHIMI BATTLES THE PINK ROBOTS]
年末からずっとこれとマハヴィシュヌ・オーケストラの1枚目ばかり
聴いていた。正反対の作品だけど。
これは僕が90年代に何より影響を受けたバンド、
マーキュリー・レヴのデイヴ・フリードマンがプロデュース。
フレイミング・リップス自体、もともと浮遊間のある
サイケデリックな側面を強く持つバンドなので
このコラボレーションは功を奏した。
21世紀の名盤でしょう。
またこの作品の一つ前のアルバム『The Soft Bulletin』も名作なので
ぜひとも聴いて欲しいなあ。
ある意味、ナチュラルなサイケデリック感はレディオヘッドより上だと
思います。
BRAND X[UNORTHODOX BEHAVIOUR]
これは年明け早々浴びるように聴いてます。ジャズ・ロックといえば、マハヴィシュヌ・オーケストラ。ブランド Xはその血を受け継いでいるバンドだと思う。ドラムにはフィル・コリンズ。ポップスやってる彼しか知らない人が、彼がここまで叩けるのを知ったら、のけぞるでしょう。80年代ヒュー・パジャムと創り出したゲート・ドラムのせいで、何とも微妙な位置づけされている彼のドラムもエフェクトという虚飾をはぎ取れば、ビル・ブラッフォードも悶絶の凄まじい腕前。元々ジェネシスで十分に発揮出来ない部分を吐き出すためのインスト・セッション・バンドだったらしく、とにかく叩きまくってる。またパーシー・ジョーンズのフレットレス・ベースも忘れてはならない。彼がいなければジャパンのミック・カーンもいなかった(?)。このリズム隊二人はブライアン・イーノのソロ[ANOTHER GREEN WORLD]でも演奏しているけど、クリエイティブで素晴らしく、聴くに値するプレイ。ブランド Xのこの作品は彼らのファースト・アルバム。溌剌とした演奏、イージー・リスニングに堕落していないフュージョン感が、素晴らしい作品。カッコイイ。
本
GEOFFREY O'BRIEN『HARDBOILED AMERICA Lurid Paperbacks and the Master of Noir』
詳しいことはスタジオの2004年booksに書きました。
ビル・プロンジーニ『名無しの探偵事件ファイル』
70年代ネオハードボイルドの一翼を担った名無しの探偵シリーズ。これは短編集。パルプ雑誌のコレクターという中年探偵が活躍する話。良質。このシリーズもかなり邦訳されてるので、順に読んでいくぞー。ビル・プロンジーニは非常に多様な作風に挑戦する作家で、バリー・マルツバーグと共作した『嘲笑う闇夜』など、面白い作品盛りだくさん。ローレンス・ブロック、ドナルド・ウェストレイク(リチャード・スターク)に並ぶ、プロの凄腕作家だ。
zoe
A Happy New Year.

news 2005 01 01
謹賀新年。
今年もよろしく。
さて新年早々、いや新年だからこそ
僕は一冊の本を薦めたい。
人は誰でも死ぬ。
それは決して逃れ得ない運命で、
だからこそこの毎日の意味は大きい。
死ぬ間際に後悔が多ければ、
その人生はどんなにお金があっても
幸せな生とは言えない。
ではどう生きるべきか?
人や人生を愛して生きるべきと思う。
さて、このページを見たのも何かの導き。
図書館で借りるなり、古本屋で探すなり
新刊で買うなり、何とか読んで欲しいのは、
『ダライ ラマ自伝』

翻訳してる本の関係で興味を持って、読み始めた。
チベットの現状は漠然と知っていたものの、改めて衝撃を受けた。
同時に蛮行を受け、その人生を流浪の身に置かれながらも、
人間について前向きな気持ちを持ち続けるダライ・ラマという
人物に感銘を受けた。
個人的には病後、重大な出会いもあり、
物事の因と果について考えるところもあったんだけど、
この本は自分の考え方を後押ししてくれる言葉に
満ちている感じがした。
年の節目にこの本を読んだことにも
何か示唆を感じる。
ダライ ラマというのは一種の地位の名前で、
その人物が亡くなると、転生したダライ ラマを
捜索し、またその地位に据える。
現在が十四世。
興味深いシステムだが、
これが本当かどうかより、
その定めを今のダライ ラマが
正面から受け止め、仏教という生き様を
実践しているところに感動を覚える。
これだけの目に合いながら、
決して暴力という対抗手段に出ない生き様には
勇気を与えられる。自己憐憫の気持ちは全くない。
とにかく読んでチベットの実情を知って欲しい。
また読んで更に、現代のチベットの状況に関心を持ったら、
リンクにも貼っておいたけど、
日本の事務局のホームページをぜひ見て欲しい。
http://www.tibethouse.jp/home.html
またミステリーながら見事にチベットの現実を描ききった作品
エリオット・パティスン『頭蓋骨のマントラ』もお奨めする。
チベットという土地の持つ凄さ、神秘性を
エンターテイメント作品という形に結実した傑作。
更にブラッド・ピットが主演した『セブン・イヤーズ・イン・チベット』でもいい。
とにかく興味を持って、この現状を変えるためにアクションを
起こしてくれればと思う。
この現状を友達に話したり、家族に話すだけでもいいと思う。
zoe